植物栽培
2024/07/01
友人の小夜さんから植物栽培の経験について話を聞きました.
育てていた植物が枯れたときには自信を失なったが,その後うまく育てられると,
いかに彼女が自信を回復させる支えになったのかというストーリーです.
次回は,もっと広い見方で植物の栽培をお伝えします.
植物栽培
小夜は朝ベランダのポトスに
水をあげます
小夜は40代の常勤の作業療法士で,夫と二人暮らしです.
自宅のベランダと室内にたくさんの鉢入りのポトスやハーブを置いて栽培しています.
ポトス栽培を始めて6年になります.
最初,知り合いからもらったポトスの茎を水中に浸して根が出てくるのを待っていました.やっと出てきた根っこを見ながら,大きくなるように育てられるかなあと心配でした.
しかし,小夜の植物は成長し,小夜は栽培を楽しんでいます.
小夜は朝起きるとまず鉢に入ったポトスの様子をチェックし声をかけます.
土が乾いていたり,葉っぱが少し黄色くなっていたら,水をあげます.
ポトスが元気だと小夜もうれしくなります.
小夜は6年間ポトスを栽培してきましたが,最初はあまり大きくなりませんでした.
しかも,小夜が結婚して遠距離通勤になると,ポトスがひどく枯れてしまいました.
それに気づいた小夜は,挿し木を水につけて,出てきた根を土に植えました.
小夜はポトスが回復した時にはよろこびました.
それから数年,ポトスは葉っぱを増やし,順調に大きくなっています.
小夜は株分けして,たくさんの鉢に植え替え,ポトスはどんどん大きくなっています.
葉っぱもどんどん増えています.
小夜は,元気に増えてよかったねとポトスに声をかけます.
小夜は室内の食卓の近くにもポトスの小さい鉢を置いています.
朝食や夕食を食べながら,元気にしているかを確認します.
日光を必要な時は,ポトスをベランダに移します.
でも,当たりすぎもよくないので,日陰になる場所を選びます.
夕方ベランダの洗濯物を取り込む時には,必ずこの「子たち」が元気なのかを確認します.
植物の世話には家族と同じように責任と喜びがあるので,小夜は植物を
この「子たち」と呼びます.
必要な時に,小夜はこの子たちに水をあげ,土を足して,日向に出したり,
日陰に移したりします.
株が増えたら,分けて,別の鉢に植え替えます.
小夜は,ポトスが茎が伸びて葉が増えて,元気だと本当にうれしくなります.
小夜は子どもの頃,住んでいた団地の近くの野原でよく遊んでいました.
大きな木の上に作った秘密基地で遊んだり,生い茂る草むらを走り回っているときに,
そよそよ風が吹いて気持ちがよかったのを小夜は憶えています.
植物や木のそばにいると気持ちが落ち着きました.
その後,生き物,環境,生態系に興味を持つようになり農学部に進みました.
大学卒業後に会社に勤務していた時に,観葉植物のパキラの鉢を持っていました.
彼女は仕事がとにかく忙しくて,寒い時にパキラを日に当てるために外に出したが,
室内に戻すのを忘れてしまいました.
ポトスは枯れてしまいました.
以来小夜は植物を育てることに自信を失いました.
後になって,その当時は仕事が忙しく,自分の生活にもうまく適応できていなかった
ことに気がつきました.
当時の小夜はきちんと調理してゆっくり食事をする時間もありませんでした.
結果,小夜はパキラの世話ができませんでした.
だから,友人から貰ったポトスの挿し木から根が出てきたときに,
自分が育てられるかなあと不安でした.
それから長くかかりましたが,ポトスは育って,最近は株が分けられるほど大きくなって,ドンドン増えています.
ポトスはたくましいです.
小夜は,パキラを枯らしてしまったときに失った自信を,ポトスが回復させてくれたような感じがします.小夜はポトスのお陰で自分に自信がついて本当にうれしいです.
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